コンピューターが企業に導入されるようになった頃、紙の使用量が減ってオフィスがスッキリなると言われたましたが、結果は逆になってしまいました。紙だらけです。
元々、紙で保管していた営業資料などで馴染んできた慣習はそうそう治せるものではないです。そもそも紙で保管していると安心してしてしまいます。目に見えていますから。これがデジタルになるとハードディスクの中のどこかにあるかもしれない。一度、WORDやEXCELに開いてみなければ本当にあるのか不安だ。せっかく開いて確認できたのだから、プリントしておこうとなってしまいます。
もう一点、特にEXCELなどで切り口を変えて数字を確認することができる、つまり、市町村別を町別まで分解して細かく数字を見るとか、顧客年齢別に数字を見るとかできますし、色々な表やグラフが作れるので一気に種類が増えてしまい、会議は紙だらけ。それをまた個々人が紙のまま保管するので倍々ゲームで髪は増えていきます。
また、これは大企業に多いのですが、特に外部の会社に戦略の提案を受けたりすると、自分たちで何も考えずに丸投げしてしまうので、出された提案書では上司に報告する時、『この部分を聞かれたらどうしよう、じゃぁ、ここも細かく資料を作って提案書に盛り込んでもらおう」となって辞典並みの分厚さになってしまう。これをまた会議の人数分プリントアウトしてしまう。受け取った人たちは、こんなに分厚い提案書は読めないから、デスクに戻ってゴミ箱行きになってしまう。
と、まぁ、紙の無駄遣いには終わりがないように見えます。
DX化、いわゆるビジネスをITを使ってビジネスモデルを再構築するには、一番厄介なこの紙の問題を片付けなければなりません。一気は無理ですから、一番重要度の低い書類からデジタル化を進めてみてはどうでしょうか?例えば、取引先からの提案書などは、相手様に原本があるのでデジタル化しても問題ないでしょう。そうしてデジタルの資料慣れから始めてみるのが一考です。
そうすれば、新しい業務プロセスから、新しいビジネスのヒントも見つかるでしょう。